――インタビューにご協力いただいた方
事業開発部 マネージャー 谷口様
事業開発部 篠原様
――ご所属の部署内での役割を教えてください。
谷口様:
本業の遊技機とは異なる領域で、新たな事業を創出することが私たちのミッションです。 部署には約10名のプランナーが所属しており、私はそのチーム全体のマネジメントを担当しています。
篠原様:
私は2024年にサミー株式会社へ入社し、配属直後から事業開発部で事業計画の策定業務を担当しています。現在は事業計画策定に加えて、新規事業の企画立案にも取り組んでいます。入社間もない段階からこのような環境に身を置けたことは、自身にとって大きなチャンスだと感じています。
――Vividir(ビビディア)を導入する前に抱えていた課題を教えてください。
谷口様:
複数事業の審査に向けた事業計画をExcelで作成していましたが、運用面で限界を感じていました。
弊社では、新規事業の審査を「ゲート1」「ゲート2」「ゲート3」と段階的に行っており、上位のゲートに進むほど決裁者の役職が上がり、計画の蓋然性や投資妥当性がより厳しく求められます。
現場はロマンを追えますが、経営層はそうはいきません。数字的に納得できる裏付けを求めます。そのため、精度の高い事業計画の作成に非常に多くの時間を要していました。
また、数億円規模の投資の承認を得るシーンでは、相応の蓋然性が求められました。 BS(貸借対照表)の提示を求められるケースも多く、Excel上にはテンプレートがありましたが、1案件あたり約20時間を費やすケースも多く、非効率さが顕在化していました。
さらに、KPI設定の難しさも大きな壁でした。
弊社では「エンタメ」を企業理念の根幹に据えており、エンタメ要素が欠ける企画は審査を通過できません。
一方で、「エンタメ要素」の切り口からであれば、一次産業であっても事業化の可能性は無限に広がります。 だからこそ、未知の領域に挑戦する際に「何をKPIとして設定すべきか」を見極めるのが難しく、常に試行錯誤を重ねていました。
篠原様:
ExcelでPLを組み、別シートでCFを算出し、最終的にBSを整合させる──この一連の流れが非常に複雑でした。
関数のエラーや整合ミスが頻発し、本来の議論よりも修正対応に時間を取られてしまう状況が続いていました。
結果として、「数字を整える」ことが目的化してしまい、本質的な議論の前に時間が溶けていく感覚がありました。
▼※イメージ画像
谷口様:
なんとかパワープレーで乗り切っていましたが、最終的に特定の3名に業務が集中し、部署全体の工数にも影響が出始めていました。「このままではまずい」と3名で話し合い、課題にフィットする最適なツールを探し始めました。
――選定の決め手になったポイントをお聞かせください。
「PLだけじゃない」──三表連動とシミュレーション機能が決め手。
篠原様:
情報収集を進める中で偶然見つけたのが、プロフィナンスの代表・木村義弘氏のnote記事でした。
内容からプロダクトへの強い熱量が伝わり、「このツールなら信頼できるかもしれない」と感じてまずは自分で試してみました。その上で部署内で共有したところ、操作性や設計思想への評価が高く、すぐに前向きな反応が返ってきました。
谷口様:
他社ツールも複数検討しましたが、多くはPL単体での可視化にとどまり、財務全体の整合まではカバーできませんでした。
一方Vividir(ビビディア)は、PL・CF・BSの三表が自動で整合し、シミュレーションも瞬時に切り替えられる。財務三表を高精度に完全連動できる点が、他社にはない圧倒的な価値だと感じました。
篠原様:
UIデザインが非常に洗練されており、経営層へのプレゼン資料としても「見せられる美しさ」があるのは大きな強みです。 さらに、導入時には短いスパンでのヒアリングや改善対応もしていただき、「導入して終わりではなく、伴走してもらえる」安心感がありました。
――サービス導入後の効果はいかがでしたか?
工数50%削減。「議論の本質」に集中できる環境が手に入った。
篠原様:
これまで1案件あたり約20時間を要していた事業計画の作成が、Vividir(ビビディア)導入後は約10時間へと半減しました。 「関数が壊れた」「整合がズレた」といった表計算ツール特有のトラブルも完全に解消されています。
また、思いついたアイデアを気軽に数字で検証できるようになったのは大きな変化ですね。 Vividir(ビビディア)では「顧客数」「転換率」などを入力するだけで、、瞬時に試算ができます。以前は重く感じていた“最初の一歩”を踏み出すハードルが驚くほど下がりました。
さらに、KPIツリーを見ながら計画を立てられるようになったことで、「何を押さえるべきか」が一目で分かるようになりました。 これは思わぬ副次効果でしたが、事業計画に対する意識そのものが変わるきっかけにもなりました。
今Excelに戻れと言われたら……正直、想像しただけで身震いします(笑)。
谷口様:
プレゼン時の理解促進にも大きな効果が出ています。
Vividir(ビビディア)は収益構造をビジュアルで可視化できるため、会計知識がない経営層にも直感的に伝わります。その結果、「説明時の突っ込みが減った」「議論がスムーズになった」と実感しています。
現在は、Vividir(ビビディア)で作成した数値を会議用資料へ転記していますが、 最近リリースされた「外部共有機能」によってその工数もゼロになる見込みです。
また、計画立案から実行フェーズへの接続もスムーズになりました。 策定したPLは取締役会で承認を得た後、そのまま本事業の計画数値として移行します。 ローンチ時期が変更になる場合のみ、スケジュールを更新しながら予実をモニタリングしています。
――お気に入りの機能はありますか?
篠原様:
特にお気に入りなのは、「Studio機能」です。 顧客の流入経路から購入までのプロセスを直感的に把握できるため、収益構造を意識する良いきっかけになっています。
もう一つは「カスタムビュー機能」です。 LTV(顧客生涯価値)など主要KPIだけを抽出して上層部にわかりやすく提示できる点が非常に便利です。 また、裏側で三表が自動整合しているため、質問を受けても即座に根拠を示せる点が安心です。
――今後、Vividirをどう活用していきたいか教えてください。
「ゼネラリストを育てる」計画を自ら動かす文化へ。
谷口様:
今後は、事業部全体でVividir(ビビディア)の活用を定着させたいと考えています。 プランナー自身が計画を動かせるようになれば、職域を超えて活躍できる環境が生まれます。属人化せず、自ら考え、構造を動かす組織をつくっていきたいですね。
篠原様:
改善要望としては、月ごとの数値を一括計算できる機能があると嬉しいです。 現状では一部手入力の工程が残っているため、さらなる自動化が進めば、より使いやすくなると思います。
――Vividirを勧めたい方はいらっしゃいますか?
谷口様:
ビジネス構造を視覚的に理解しながら、ロジカルに事業計画を立てたい方には特におすすめです。
篠原様:
財務三表が完全連動して扱えるツールは、Vividir(ビビディア)以外にないと思います。数字を“つくる”だけでなく、“語れる”計画を立てたい方にはぜひ使ってほしいですね。
――今後の展望をお聞かせください。
次の核となる新たなエンタメの形を事業として創造していきます。
主軸事業は人口減少など外部環境の変化により、厳しさが増す見通しです。 その中で、次の核となる事業を創出することが私たちのミッションです。
現在動いている事業は主に3つ。
マインドスポーツ「テキサスホールデム」アプリ・店舗展開『m HOLD'EM(エムホールデム)』、銀座クラブ事業『RAISE』、そして直近では、脱毛サロン向けXR×AIアイウェア「H.E.A.L」をローンチしました。 施術中にARグラスを通じてエンタメ体験を提供するもので、動画案内や音声メモ、自然な商品レコメンドなどを実現します。 お客様とサロンの信頼関係を育む新しい形のソリューションです。
▼「H.E.A.L」公式サイトはこちら
――編集後記(担当メモ)
谷口様・篠原様のお話から強く印象に残ったのは、「数字を作ること」ではなく「伝わる構造を描くこと」への真摯な姿勢でした。
Excelの限界を感じながらも、Vividirの導入によって数字の整合に費やしていた時間を思考と議論の時間へと転換。
その結果、事業計画が単なる「説明資料」ではなく、チーム全体で共有できる「共通言語」へと進化しているのが印象的でした。Vividir(ビビディア)は、そうした変化を支える“共創パートナー”として、単なるツールを超えた存在になっていると感じます。
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