Vividir(ビビディア)
【Vividirでやってみた Vol.2】YOUTRUSTの事業成長をシミュレート
Vividirでやってみた

【Vividirでやってみた Vol.2】YOUTRUSTの事業成長をシミュレート

  • 最終更新:
  • 初板:
6分で読めます

前回は【Vividirでやってみた Vol.1】Sansanの事業成長をシミュレート題して、Sansan事業の事業成長をシミュレートしてみました。

Vol.2となる今回は、株式会社YOUTRUSTのキャリアSNS「YOUTRUST」のシミュレートを行ってみます。公開情報からの予測になるので正確性に欠けますが、事業構造の分解例として、ご覧いただけますと幸いです。 それではいってみましょう〜!

※本記事で紹介する事業予測は、記事公開時点の公開情報をもとに当社プロダクト「Vividir」を用いて作成しています。事業成長予測に責任を負うものではございません。悪しからずご了承ください。

株式会社YOUTRUSTについて

youtrust kv

株式会社YOUTRUSTは、キャリアSNSを提供するIT企業です。ビジョンは「日本のモメンタムを高める偉大な企業を創出する」ことであり、そのためのサービスとして「YOUTRUST」を展開しています。

かくいう僕自身もYOUTRUSTは常用しておりますし、現職に入社する際の転職活動では非常にお世話になりました。 友人の友人に声をかけられる仕組みなので、必ず共通の友人がいるところも安心感につながります。

こういったサービスでよくある「カジュアル面談のはずなのに、気がついたら面接が始まった」なんてことは一切なく、フランクにお話を聞けたことが非常にありがたかったです。

ちなみにYOUTRUSTはFacebook認証で新規会員登録もできます。 もしご興味が湧いたら、登録してみてください。 https://lp.youtrust.jp/ ※アフィでもPR案件でもないのでご安心を。

社員数は「2023年6月現在、約50名のフルタイムに加えて約50名の副業・インターンメンバーが在籍しています。」とのことです。 メンバー一覧がサイト上に載っているので、この後のシミュレーション時に活かせそうです。

ちなみに絶賛採用活動中のようです。 僕もお世話になった先輩が働いている会社であり、話を聞いていると風通しもよく働きやすそうな印象です。 こちらもご興味が湧けばぜひご応募を!

事業数字をシミュレートしてみよう

会社概要の確認も終えたので、事業をシミュレーションしていきます。 今回もVividirに沿って、事業の構造を丁寧に分解しながら、シミュレートしていきたいと思います。

※なお今回は売上やコストといったPLに直接的に関わる部分をシミュレートしていくので、会員側の集客構造の整理は割愛します。会員側の広告宣伝費などは仮置きで入力することにします。

1st. マーケファネルを分類わけし、プロセスを分解してみましょう

さて、ではYOUTRUSTがどのように法人顧客を獲得しているのかを予想していきましょう。

YOUTRUST社は未上場なので、決算説明資料などはありません。 そこで早速、企業向けランディングページやイベント一覧、メンバー一覧から予想してみます。

ランディングページを見てみると、以下の項目でリードを獲得しているように見えます。

  • 問い合わせ
  • コンテンツダウンロード(資料・ホワイトペーパー)
  • イベントやセミナー

加えてYOUTRUST社はSNS活用や広報が上手な印象があるので、SNS経由の問い合わせや知人紹介も含めておきましょう。

記事執筆時点の組織体制からも仮説を立ててみることにします。 toBマーケが2名、インサイドセールスが6名、フィールドセールスが7名、カスタマーサクセスが9名。 THE MODEL型の体制をとっているように見えます。 十中八九、toBマーケがコンテンツ作成やイベント企画、広告出稿やLP改善に勤しみリードを獲得、インサイドセールスが商談獲得、フィールドセールスがクロージング、カスタマーサクセスが利用企業のサポートを担当している考えて良いでしょう。

ここまでの情報を整理してVividirに入れてみます。

vividir marketing

  • 知人経由の問い合わせ
  • LP問い合わせ(ペイドメディア)
  • LP問い合わせ(オーガニック)
  • SNS経由の問い合わせ
  • イベント参加

イベント参加だけホットリード率が特に低いと考えられるので、商談設定までのCVRを低く設定しておきます。 また、今回はペイドメディア経由の問い合わせ単価を3,000円と設定してみます。

この5つのチャネルでそれぞれ数字を仮説で入力していくと、月間183商談が創出される計算となりました。 フィールドセールスが7名だったので、月間新規商談数が一人当たり26商談。 既存顧客はカスタマーサクセスが担当してくれるはずなので、新規としてはやや少ないですが、ひとまずこの設定で進めてみます。

2nd.セールスファネルを分類わけして、プランごとの売上を分解してみよう

YOUTRUSTは現時点でIT系人材メインでの利用と想定されるので、今回創出されている月間183商談がIT系ベンチャーであると前提を置いてみます。

前回のSansanの事業分解では大手企業・中堅企業・SMB企業などの企業セグメント、そして商談設定の流入元にわけて成約率を入力していきました。 今回は企業セグメントが1種類であると仮定を置くので、商談設定の流入元ごとに成約率を設定していくことにします。

また、YOUTRUSTはtoBビジネスであり、課金形態は初期費用 + 月額プランのいわゆるサブスクリプション形式を取り入れているようです。 プランは頻繁に変わるようなので、今回は「上位プラン」「通常プラン」の2つが存在すると仮定し、構造分解してみましょう。 なお、初期費用はプランによって差分がないと仮定を置いてみます。

ここまでの情報を整理しつつ足りない情報に仮説を立て、Vividirに入力してみましょう。

流入元別の成約率

  • オーガニック経由の問い合わせ商談からの成約率:40%
  • ペイドメディア経由の問い合わせ商談からの成約率:10%
  • SNS経由の問い合わせからの成約率:10%
  • 知人経由の問い合わせからの成約率:20%

上位プランと通常プランの割合 = 3:7

金額設定

  • 上位プラン:10万円
  • 通常プラン:3万円

解約率

  • 上位プラン:10%
  • 通常プラン:5%

2023年9月末時点での月額課金契約数

  • 上位プラン:100社
  • 通常プラン:200社

入力を終えて売上高を確認してみましょう。

vividir pl

単月の売上高が2023年10月時点で1,780万になっており、2024年3月時点では2,400万円まで成長していますね。順当に成長しているのがわかります。

3rd. コスト構造を分解してみよう

YOUTRUSTはITサービスを展開している企業なので、メインのコストは以下の項目だと考えられます。 それぞれ想定されるコストも試算してみます。

  • 広告宣伝費:ペイドメディア経由の問い合わせ単価を3,000円として計算。会員側のマーケ費用を月200万で計算
  • 人件費:Vividir上で職種別に試算
  • ITインフラ費用(サーバー代など):サーバー代として毎月200万円固定で試算
  • 地代家賃:社員数を50人、一人当たりの広さを3坪、渋谷区の坪単価を25,000円で試算
  • 利用サービス(SlackやHubSpotなど):社員あたり毎月10万円で試算

vividir pl including cost

人件費と地代家賃が相当にかかってますね。 今回、CEOやバックオフィス系の人件費は加味していないので、実際はもう少しかかっていそうです。

また今回はtoCの広告宣伝費を月200万、toBマーケの広告宣伝費だけで30万円を計上しています。渋谷駅にOOH広告を出している様子をよく拝見するので、toCの広告宣伝費はそこから計算してみました。 toBの金額はもう少しはずなので、この辺りはどこかで実数を聞いて再計算してみたいものです。

まとめ

vividir summary

数字で不足している部分も多いですが、5年後の売上高を見てみると21億まで成長する曲線となりました。 今後もYOUTRUSTを応援しつつ、アップデートされた情報があれば、シミュレートも更新していきたいと思います。

弊社プロフィナンスでは、今回シミュレーションに使ったVividirを事業展開しています。 もしご興味があれば、デモ提案も可能なのでお申し付けください。

次回は株式会社プレイドの「KARTE」を勝手にシミュレートしてみる予定です。 お楽しみに!

井上 滉也

プロフィナンスCOO ex-Bizreachプロダクト責任者,Livesense。プロダクトマネジメント・データ分析・事業管理の話が大好物です。好きな食べ物は鶏のタタキと小エビのカクテルサラダ。93年生まれ。

短いサイクルを高頻度で回して成長する様子
短いスパンで非連続な企業成長を遂げるモダンな組織のためのインフラ